開業に興味があっても一番不安なのはやはりお金の面ではないでしょうか?
せっかく開業したのに「こんなはずではなかった」と後から後悔したくないですよね。開業する際に知っておくべき「お金」に関する情報について解説します。
この記事では、
・開院するための資金調達方法4選
・開業に最低限必要な費用
・安心のため用意しておくべき運転資金
・金額設定の注意点
という順番で開業を検討中のあなたにぜひ読んでほしいことを解説していきます。
開院するための資金調達方法4選
自己資金
今まで貯めていた貯金、積立金、退職金などを利用するパターンです。売れるものがあれば、ヤフオクなどのオークションにかけて資金を増やすのもひとつの手です。
応援を受ける
親、パートナーからの応援として資金を受けます。応援を受けて資金を出してもらった人はたくさんいます。少しでも協力して欲しい旨を伝えることです。気をつけたいことは、親族からの贈与を受けるときは、贈与税がかかるということです。税理士に相談したり、税理士会の無料相談会などがあれば、前もって確認しておきたいところです。
出資
出資とは、返済不要のお金のことです。様々な助成制度があるため、検討したいところです。各自治体の助成金制度、民間のベンチャーキャピタルなどがあります。必要な条件を満たせたら、厚生労働省などの機関が助成金を出してくれます。厚生労働省のホームページをチェックしてみましょう。
融資
資金を借り入れます。融資は、日本政策金融公庫や銀行、信金などが行っています。中でも、地方自治体の融資制度は、開業サポートとして、融資を受けやすい制度です。最寄の金融機関に問い合わせてみると、融資のいろはが分かるでしょう。
融資を受ける現実的な借り入れ先
1つ目は日本政策金融公庫などの政府系金融機関、2つ目は都道府県、市町村の各自治体です。銀行は、まだ実績の出ていない新規開業者に融資することは期待できません。
日本政策金融公庫
新規開業資金という制度があります。新たに事業をはじめる人、事業を開始後に資金が必要な人などの対象者に融資を行っています。利用できるのは、以下に該当する人です。
①現在お勤めの企業と同じ業種の事業をはじめる人で、次のいずれかに該当する人
1.現在お勤めの企業に継続して6年以上お勤めの人
2.現在お勤めの企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの人
②大学などで修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの人で、その業種と密接に関連した業種の事業をはじめる人
③技術やサービスに工夫を加え多用なニーズに対応する事業を始める人
④雇用の創出を伴う事業をはじめる人
⑤産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援ネットワークから支援を受けて事業をはじめる人
⑥地域創業促進支援事業による支援を受けて事業をはじめる人
⑦公庫が参加する地域の創業支援ネットワークから支援を受けて事業をはじめる人
⑧民間金融機関と公庫による強調融資を受けて事業をはじめる人
⑨①~⑧のいずれかを満たして事業をはじめた人で事業開始後おおむね7年以内の人
限度額は7200万円です。事業計画書などの必要書類を提出後、面談、そして融資が決定するという流れになります。
地方自治体
制度融資という制度があります。地方自治体が、開業を目指す人に向けて行っている融資です。メリットもデメリットもあります。
メリットは、なんといっても金利が安いことです。金利が安いということは、返済額も少なくなります。デメリットは、融資を得るまでに時間がかかることです。各自治体には、それぞれの色があります。他にも融資を受けられる制度がないか、問い合わせてみましょう。
開業に最低限必要な費用
治療院は、ほかの業種に比べると開業費を大きくおさえることができます。飲食店の開業費は1000万円かかることもありますが、治療院はそこまでの費用はかかりません。もちろん用意する器具や立地場所、内装費にもよりますが、資金10万円からはじめることも可能です。
治療院をはじめる費用は4つに分けることができます。
テナント料
テナントの所有者に支払う契約金・敷金・礼金、不動産屋に支払う仲介料です。もし内装工事をするのであれば、そのぶんの工賃も必要です。
内装と外装
内外装を業者に依頼します。内装でも、設計と施工は別です。院内の設計図を描くのはデザイナー、現場で内装工事をするのは工務店、施工会社です。水道、電気、ガスの設備費が発生することもあります。内装では、患者さんの動線も意識し、スムーズに通れるような動線にしましょう。
備品
ソファやテーブル、受付カウンター、タオルやフェイスペーパーなどです。備品代をおさえるために中古を買う人もいますが、あまりにもみすぼらしかったり、やぶけていたりすると、悪い印象を与えてしまうため、上からカバーをかけるなど工夫を加えましょう。
広告費
治療院を宣伝するための費用です。看板やチラシ、ホームページを立ち上げるときに必要になります。広告宣伝費は、必ずかけましょう。広告宣伝費は投資です。宣伝する作成物の内容にもよりますが、かけた宣伝費の何倍にもなって返ってくるからです。患者さんを集めるにはある程度の宣伝費を使うことです。求人をするなら求人募集にかかる費用も発生します。
安心のため用意しておくべき運転資金
比較的低予算で開業ができるとは言っても、経営には運転資金を用意しておくと安心です。運転資金とは、院を維持していくために貯めておく資金、予備費のことです。開業してすぐに売り上げのめどが立てばいいのですが、ゆっくりと軌道に乗ることになれば、当面の資金を確保しておくと安心です。また、予想外の出費にも対応できます。
治療院を始めてから気がつくこともたくさんあります。徒歩の患者さんが多いと想定していたけれども、意外と車を利用して来院される人が多いことに気付いたとしましょう。この場合は、駐車場を用意する費用が発生します。想定外のことが起こってもいいように、ある程度の運転資金を用意しておくことは重要です。
必要な運転資金
治療院の形態によりますが、毎月かかる運営費はいくらなのか、前もって計算しておく必要があります。家賃は○円、広告宣伝費は○円のように計算して、想定する毎月かかる費用をはじきだしてみるのです。
運営費は、固定費と変動費に分かれます。固定費は、家賃や支払い利息、人件費にかかる毎月決まっている費用のことです。この2つの費用が毎月必要になる運営費なのです。
毎月の運営費は、帳簿をつけると分かりやすいです。毎月かかるだいたいの運営費がつかめてきます。帳簿によって、毎月いくらの売り上げがあるといいかも分かります。無駄に使っていることや、もう少しお金をかけていいところも理解できてきます。
しかし、けちになってはいけません。ここを見落とすと、本末転倒になってしまいます。
帳簿をつけることで、おぼろげだった数字がより具体的な内訳としてわかってきます。形態や家賃にもよるので幅はありますが、目安としては約100万から300万円ほど資金があると安心でしょう。治療院を運営していくための予備費にもなりますし、生活費にもあてることもできます。
運転資金は、心の平穏を保つことにも繋がります。まったく余裕がないと、運営しているときに焦りとして出てしまいます。結果、患者さんにも伝わってしまい、悪い印象を与えてしまいます。あなたが患者さんの立場になったとき、余裕を感じられる先生と焦りを感じさせる先生、どちらに診てもらいたいですか?心の余裕のためにも、ある程度の資金は確保しておきましょう。
金額設定の注意点
金額を設定するときに、特に気をつけたいのは、安くしすぎないことです。安くしすぎて経営が回らなくなり、どうにもいかなくなる院があります。
安くしてしまう理由には、患者さんの集まりやすい金額、体をよくするために通いやすい設定にすることが挙げられます。ただ、健全な経営になるのかどうかを考えましょう。
値引きは慎重に
金額を下げた方がお客さんがきてくれるのでは?という思いがよぎることがあります。
ですがここで、値下げを決定すると、いばらの道が待ってます。なぜなら、値引きしたからといって、患者さんが集まる保証はないからです。そして、患者さんの少ない理由は、金額ではないことが多いのです。ただ院の存在を知る人が少ないだけで、もっと院の存在を知らせる行動を起こすことで、値引きする必要がなくなることもあります。
安易な値引きは、利益に直接影響します。治療院の価値も下がります。
人気の治療院は、安易な値引きをしません。患者さんの体がもっと良くなることに意識を向けたり、院内のサービスを向上させたり、集客できる方法を実行したりといった施策に頭を使います。
患者さんが来院しやすいように値引きするというのは聞こえはいいですが、ただ院の価値を下げて、安易な集客方法を選んでいるだけと言えます。
まとめ
開業に興味があっても、何から手を付けたらいいか悩んでしまいますよね。本記事で紹介した、開業に必要な基礎知識を参考にしてみてはいかがでしょうか。また、もし開業で不安がある、導いてくれる存在が欲しい…という場合は、ぜひヒゴワンにご相談ください。