鍼灸師になるためには「はり師」と「きゅう師」の2つの国家資格を取らねばなりません。
普通は最低3年間養成学校に通って、受験して合格という流れです。
さてそうやって苦労して資格取得したあとは、黙っていても引く手アマ手で就職先が決まるかというとそれがそうでもありません。
手に職をもっているとはいえ、鍼灸師の就職事情には厳しい現実があります。
昨今、街を歩けば鍼灸院や治療院の看板はすぐに目につきます。
大変な競争ですが、それらは鍼灸師一人だけでやっている個人経営のところが多いのです。
ということはなかなか人を雇う余裕もなく鍼灸師としての就職は狭き門となってしまいがちになります。
腕を磨くための修業としての就職

さてせっかく就職が決まったとしてもさらなる厳しさが待っています。
鍼灸師の就職については、普通の就職と言うよりも専門職として腕を磨くための修業として捉えられていることが多いのです。
そうなると経営側からすると、働いてもらっているというよりは、修行の場を与えてやっているというような意識になることもあり、おのずと安い給与で長い労働時間ということになっていきます。
もちろん実際に修行の面もありますし、独立をめざしてまずは勤務するという自分の方針で働いている人にとっては、まさにチャンスをもらっているわけでもあります。
中には開業後も自分が認めた技術力の高い先生の施術を見に行く人もいたりしますから修行という側面は確かにあるわけです。
しかし、なんとなく業界の習慣でそうなっている点もあるので勤務に際しては詳細確認をした方がいいでしょう。
仕事内容が雑用ばかりではないか?信頼できる師匠や先輩たちだろうか?納得することが必要だと思われます。
国家資格も取得すると仕事の幅が広がる

なお、はり師、きゅう師に加え、あん摩マッサージ指圧師や柔道整復師の国家資格も取得していると、仕事の幅が広がり、就職先の選択肢も増えるとされています。
とにかくずっとどこかに勤務したまま鍼灸師として稼ぐのは難しいのが現状です。
独立開業で店が流行ることが、経済的には大事になると思われます。
もう一つ鍼灸師にとってたいへんなのが、営業時間が遅くまであることです。
これは会社帰りの7時台とか8時代に来院を希望する人が多いためですが、中には24時までやっているところもあります。
夜遅くまでやるのはしょうがない面が多いので、昼休憩を3時間とったり、早朝と遅番とシフト制にしたりとか勤務時間については一定の配慮がされていることがほとんどです。
お客様の感謝の言葉が糧に
また、お客様が全員時間通りにきっちりやってきていただけるわけではありませんし、予約時間は様々ですし、集中して予約が入ったりもするし、突然の予約、突然のキャンセルもあります。
そういうお客様の予約スケジュールに対して、施術をしながら適格に対応していく必要もあります。
場合によっては、シフト制にしていたのに結局終日働いたりもありますし、3時間休憩を一部削らないとどうしても予約をさばけないというときもあります。
以上のように、就職の難しさ、収入の低さ、勤務時間のバランスの悪さ、等々いろんな困難はありますが、施術したお客様の体調が良好となり感謝の言葉をいただくときは、こういった苦労のすべてを忘れてしまうほどにうれしいものです。
目的意識をしっかりともち、大変時期はやはり大きく成長するための修行と捉えて、自分の理想の整骨院を開業されるのがベストではないかと思います。