鍼灸師というと整骨院で働く人というイメージですが、最近ではいろんな分野で働く鍼灸師が増えています。
訪問での鍼灸もありますし、介護業界で働く人もいます。さらに今回ご紹介するのは海外で働く鍼灸師というテーマです。
現実にはどんな手順でどんな形で海外で働くのか見ていきたいと思います。
海外で新たに資格・免許を取る場合
まず抑えるべきは、日本の「はり師」「きゅう師」の国家資格は、日本のみで有効であり、海外では基本的には使えないということです。
実は鍼灸は、すでに世界的にも結構認知されており、アメリカなどは日本以上に鍼灸が盛んらしいのです。
東洋医学は東洋人しか知らないという時代ではなくなってきているわけで、逆に日本から技術取得のためにアメリカに勉強に行くケースすらあるようです。
そんな事情もあって、鍼灸の免許は国ごとに資格制度があります。オーストラリア、ニュージーランドなどは国家資格制度ですし、アメリカに至っては週ごとに免許制度があります。
それらの制度に従って働かなければ違法行為となってしまします。
日本で取得した資格は海外では使えないので新たに海外免許を取得する必要があり、そのためには現地の学校で学ばなければならないことから一から資格を取り直すようなものです。
日本で一度資格をとっていれば技術的には難しくなくても、手間と時間を費やす必要はありますし、その国の言葉もマスターしておくことはもちろんですね。
新たに資格をとって国外で働くのは、片手間に行ってやれるようなものではなく、その国に数年以上滞在する覚悟が必要かもしれません。
現地の資格制度にとらわれずに鍼灸師として働けるケース

それぞれの国の制度に応じて働くのは時間がかかりすぎると思っている人にはいくつか抜け道的な働き方があります。
まず、鍼灸師の免許制度がない国で働くケースです。制度がないので違法行為にはなりません。日本で得た資格からの技術を使ってその国で活動することができます。
ただ、資格制度がないということは鍼灸がほとんど普及しておらず知られてもいないということですから、そういう国で鍼灸師としてやっていくにはまずは普及からの取り組みになると思われます。
国内でやるよりはずっと入り口での苦労はあると思った方がいいでしょう。
ボランティアを活用するという方法もある
別のやり方としてはボランティアとして海外に行くという方法があります。
一例を見ると、青年海外協力隊などのボランティア組織が鍼灸師を募集するケースがありますのでそこに応募して採用されれば、海外での鍼灸師活動ができるわけです。
資格制度のある国も、普及してない国でも、その活動はなかなか大変そうですし、ボランティアの場合もそれはたいへんな状況にある国や地域であるわけなので、海外で普通に鍼灸で仕事をするのは相当に敷居が高そうです。
船上での鍼灸師

ところが最近、もう一つ別の道が開きました。それは客船での勤務です。
世界の海上をクルーズをする豪華客船に乗り込み乗客をお客様として活動するのです。マッサージの一環としての需要となるため日本人の鍼灸師が求められているようなのです。
有名なところではイギリスの「スタイナー」という会社があります。
この会社の例で行くと、採用後には研修があり、その後1回の契約で約4ヵ月間乗船することになります。
世界各地を回る豪華客船に四か月間住み込みになりますから、ホテル暮らしが4か月というようなイメージでしょうか。しかし、世界のあちこちの場所を回りながら仕事ができるので、旅の情緒も味わえることと思います。
この場合、鍼灸師の技術はもちろんですが、当然のこととして英語力、さらには船上で様々な国の人に施術を施していくわけですから、人間性も求められます。
海外で外国の人を対象に鍼灸の仕事をするということでいけば、日本の資格でそのまま仕事ができて、すでに需要もあるという点でユニークな働き方だと思います。
また世界の人に日本の鍼灸を広めることができることから、やりがいもある新しいタイプの活動の場と言えるでしょう。外国で働きたいと考えているのなら、見逃せないと思います。
海外で働く鍼灸師まとめ
今や海外でも様々な鍼灸師への需要があります。
なかなか入り口が狭いところもありますが、自分のやりたいことや適性を顧みて、将来のために活動したいものがあれば、それぞれのケースを研究してチャレンジしてみるといいと思います。